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法令・コンプライアンス更新 2026.05.22·16 分で読了

外国人労働者の多言語安全教育で使える助成金 2026年度版|建設・製造・物流の中小企業が知っておきたい3制度

外国人労働者向けに安全衛生教育を多言語化したい中小企業向けに、2026年度に活用可能性のある国の助成金(建設労働者技能実習コース/外国人就労環境整備助成コース/IT導入補助金)と主要自治体補助金を、対象要件・上限額・申請順序の落とし穴まで実務目線で整理します。Labonaのバックアップ範囲も明記。

外国人労働者の多言語安全教育で使える助成金 2026年度版|建設・製造・物流の中小企業が知っておきたい3制度

外国人労働者の安全衛生教育を5言語で整備したい、フルハーネス特別教育を母国語で受講させたい――そう動き出した中小企業の多くが、次にぶつかるのが「費用負担をどう軽くするか」という問題です。本記事では、2026年度(令和8年度)にLabonaのような多言語安全教育eラーニングを導入した場合に活用できる可能性のある助成金・補助金を、国・自治体ごとに整理し、申請の落とし穴と実務手順まで踏み込みます。

結論早見表:1社で活用可能性のある3制度+自治体補助金

まず全体像です。「Labonaを買えば自動で支給される」制度は1つもありません。すべて事業主(雇用企業)側が計画を立て、労働局や自治体に申請して、要件審査を経て後から振り込まれる仕組みです。

主要3制度は次のとおりです(いずれも令和8年度=2026年度の公表値ベース)。

  • 人材開発支援助成金 建設労働者技能実習コース(厚労省):中小建設業者がフルハーネス特別教育や玉掛け技能講習などの受講料の最大3/4を経費助成。年間上限500万円。
  • 人材確保等支援助成金 外国人労働者就労環境整備助成コース(厚労省):外国人を雇う中小企業が多言語マニュアル整備など5つの措置を導入すると、1措置20万円・最大80万円
  • デジタル化・AI導入補助金 2026(旧IT導入補助金、経産省・中小機構):**クラウドサービス利用料(最大2年分)**を含む導入費用を補助。通常枠で上限150万円、補助率1/2(賃上げ達成で2/3)。

加えて、大阪府・浜松市・東京都など自治体独自の補助金もあります。詳細は後述します。

助成金活用の大前提:4つだけ押さえる

助成金制度の細部は複雑ですが、現場の判断で押さえるべきポイントは次の4つだけです。

1. 「買ってから申請」は手遅れ

ほぼすべての制度で「事前に計画書を労働局や自治体に出して、認定を受けてから発注・購入する」流れになっています。例えば人材開発支援助成金は訓練開始1ヶ月前までに計画届を提出する必要があり、これを破った時点で不支給確定になります。Labonaを購入してから「助成金を使えませんか?」と相談しても、対象外と判定される典型ケースです。

2. 「対象になる可能性がある」と「対象である」は別物

各制度のパンフレットに「対象経費」として書かれている項目に該当しても、最終判定は管轄労働局や自治体の個別審査です。同じLabonaの導入でも、地域・申請内容・添付書類の整え方で結果が変わることがあります。営業現場で「絶対対象になる」と言われたら、根拠を確認してください。

3. 同じ経費を2つの制度に重複申請するのはNG

同じLabona受講料を「建設労働者技能実習コース」と「外国人就労環境整備助成コース」の両方に計上することはできません。異なる経費・異なる事業目的なら併用可能で、例えば「Labona受講料は技能実習コース」「就業規則の多言語翻訳料は外国人就労環境整備助成コース」と分けて申請する設計はあり得ます。

4. 助成金は「値引き」ではなく「後払い補填」

申請から振込までの期間は、制度によりますがおおむね半年〜1年半です。手元のキャッシュは一度Labona購入分を支払う必要があり、その後の補填として戻ってくる構造です。資金繰りの観点ではこの時間差を顧客側で説明しておく必要があります。

① 建設業向け:人材開発支援助成金 建設労働者技能実習コース

このセクションの要点:中小建設業者向けの最強助成金。フルハーネス特別教育・玉掛け技能講習・職長安全衛生責任者教育の受講料が直接対象。経費の3/4補助・1人10万円上限。年間500万円まで。

制度の核

労働安全衛生法に基づく特別教育・技能講習を中小建設事業主が実施した場合、受講経費の一部と賃金の一部を国が助成する制度です。所管は厚生労働省で、申請窓口は各都道府県労働局になります。

具体的な対象訓練は、フルハーネス型墜落制止用器具特別教育、足場の組立て等作業主任者技能講習、玉掛け技能講習、職長・安全衛生責任者教育、低圧電気取扱業務特別教育などです。Labonaが提供している主力コースのほとんどが該当します。

助成額(令和8年度)

  • 経費助成:雇用保険被保険者20人以下の中小事業主は対象経費の3/4、21人以上は35歳未満が7/10・35歳以上が9/20。1人1コースあたり上限10万円
  • 賃金助成:1日3時間以上受講した労働者について、20人以下なら1日9,500円(建設キャリアアップシステム登録者は10,455円)。最大20日分。
  • 年間上限:1事業主あたり500万円/年度

適用上の注意

オンライン受講のみで受講証拠を残す場合、経費助成は対象になり得る一方、賃金助成は通学制(集合形式で1日3時間以上)が要件となるため、Labonaの個別オンライン受講だけでは賃金助成側は満たせない可能性が高くなります。集合研修運用との組み合わせ設計が必要です。

詳細は厚生労働省の公式ページを参照してください(リンクは末尾の参考資料に記載)。

② 外国人就労環境整備助成コース:多言語マニュアル整備で最大80万円

このセクションの要点:外国人を雇う中小企業向け。多言語マニュアルや動画教材の整備が選択措置の一つで、Labonaの5言語コンテンツとの親和性が高い。1措置20万円・最大80万円。

制度の核

外国人労働者の職場定着のため、就業環境を整備する事業主に対する助成金です。必須2措置+選択3措置のうち、合計最大4措置まで申請でき、1措置あたり20万円・最大80万円が支給されます。

5つの措置は次のとおりです。

  • 必須イ:雇用労務責任者の選任
  • 必須ロ:就業規則等の多言語化
  • 選択ハ:苦情・相談体制の整備(監理団体・特定技能事業所は対象外)
  • 選択ニ:一時帰国のための休暇制度の整備
  • 選択ホ社内マニュアル・標識類等の多言語化動画を含む・安全衛生やハラスメント関連も対象)

Labonaとの関係

選択措置ホの対象範囲は「外国人労働者に適用される安全衛生・福利厚生等に関するマニュアル(教材)、標識類、その他の文書(動画を含む)」と公式の支給要領で明記されています。Labonaの5言語動画教材や5言語教科書PDFは概念的にここに該当しうる位置にあります。

ただし、「既製品を購入する」のと「新たに多言語化する」では支給要領上の扱いが分かれ得るため、最終的に対象として認められるかは管轄労働局の判断です。「Labona購入=必ず措置ホに該当」と断言できる根拠はないため、計画書提出前に労働局に相談することを強くお勧めします。

申請の流れ

  1. 計画書(様式第a-1号)を計画期間の初日から起算して6か月前から1か月前までに労働局に提出
  2. 計画認定後、3か月〜1年の計画期間内に措置を導入・実施・支払い完了
  3. 実施日翌日から6か月の離職率算定期間(外国人労働者の離職率15%以下が要件)
  4. 算定期間末日翌日から2か月以内に支給申請(様式第a-6号)
  5. 労働局審査を経て支給決定・振込

なお、「外国人労働者雇用労務責任者講習」を受講していると、離職率の確認期間が省略されて支給申請が早まる仕組みもあります。

③ IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金 2026):クラウドサービス利用料が対象

このセクションの要点:旧IT導入補助金が2026年度から名称変更。SaaS年間利用料が明示的に対象経費に含まれる。Labonaを「ITツール」として登録した事業者経由で申請するスキーム。

制度の核

中小企業が業務効率化のためのITツール(クラウドサービス含む)を導入する際の費用を補助する制度です。所管は経済産業省、事務局運営は中小機構。

通常枠の場合、1業務プロセス以上で上限5万〜150万円、補助率は1/2(一定の賃上げ達成で2/3)。**ソフトウェア購入費+クラウド利用料(最大2年分)**が対象経費の中心です。

Labonaとの関係

Labonaのような多言語eラーニングSaaSは、本制度の「業務プロセス保有ソフトウェア(大分類Ⅰ・カテゴリー1)」に該当しうる枠で、「教育訓練・労務」業務プロセスとして登録できる構造があります。実際に2026年4月には、外国人向け日本語eラーニング「Japany」(株式会社明光キャリアパートナーズ)が本制度の対象ツールとして採択された前例が公表されています。

ただし、本制度を活用するためにはLabonaが「IT導入支援事業者」として事務局に登録される必要があります。これは法人としての安定運営実績や決算書2期分等の要件が課されるため、Labona側の事業者登録準備が前提となります。

自治体補助金:主要な3つ

このセクションの要点:国の助成金と並行して使える自治体独自の補助金もある。大阪府リスキリング・浜松市定着支援・東京都デジタルツールが特に親和性が高い。

国の助成金と同一経費の二重申請はできませんが、異なる経費・異なる目的なら自治体補助金との併用は可能です。代表的な3つを紹介します。

大阪府 中小企業従業員人材育成支援補助金(リスキリング支援補助金)

  • 対象:大阪府内の中小企業
  • 助成額:1人上限20万円(補助率1/2)。建設・運輸関係は補助率3/4・上限なし
  • 対象経費:社外研修機関の研修受講料(10時間未満のeラーニングを含むと明示)
  • 公募期間(令和8年度):令和8年4月24日〜令和9年3月9日(長期受付)

建設業・運輸業の顧客には特に有利な設計です。

浜松市 外国人材雇用事業所支援事業費補助金(定着支援)

  • 対象:浜松市内に雇用事業所を持つ事業者
  • 助成額:事業所あたり上限20万円・補助率1/2
  • 対象経費通訳・翻訳・各種研修・日本語学習に係る謝金、手数料、委託料、授業料等(教育費が明示的に対象)
  • 公募期間:例年12月末頃まで(年度ごとに変動)

「各種研修・委託料・授業料」がそのまま明示されているため、Labonaの導入費用が該当する可能性が他自治体より高い設計です。

東京都 デジタルツール導入促進支援補助事業

  • 対象:東京都内の中小企業
  • 助成額:上限100万円・補助率1/2〜2/3
  • 対象経費:ソフトウェア購入費・クラウドサービス利用料が明示対象
  • 申請:GビズID+Jグランツでの電子申請

都内中小企業のLabona導入時に、IT導入補助金と並んで検討候補となる制度です。

対象判定の仕組み:誰がどう判断するのか

このセクションの要点:助成金の対象判定は最終的に労働局や自治体の個別審査。事前相談で見通しを立てるのが実務上のスタンダード。

各制度のパンフレットや支給要領には「対象経費」「対象訓練」「対象事業主」が定義されていますが、個別案件が要件に該当するかどうかは、最終的に管轄労働局や自治体の担当部署が判断します。

ここで重要なのは、判定が**「申請してから審査」ではなく、「事前相談で見通しを立てる」のが実務上のスタンダード**ということです。具体的には、

  • 計画書を提出する前に労働局・自治体に「こういう内容を考えていますが対象になりますか」と相談
  • 担当者から「該当する可能性が高い/追加書類が必要/対象外」のフィードバックを得る
  • 必要に応じて計画を修正してから正式提出

という流れを取ります。これにより、申請後の不支給リスクを大幅に下げられます。

なお、申請代行・申請書類の作成業務は社会保険労務士法(社労士法)で社労士の独占業務とされており、これらをLabona社が直接代行することはできません。

Labonaができるバックアップ

このセクションの要点:Labonaは「教材提供」と「受講証跡の整備」で助成金申請を技術的にサポートできる。

申請代行はできませんが、Labonaは申請にあたって事業主側が必要とする情報・素材を以下のように提供します。

1. 5言語の安全衛生教育コンテンツの提供

雇入れ時安全衛生教育、フルハーネス特別教育、玉掛け業務特別教育、職長・安全衛生責任者教育を日本語・英語・ベトナム語・中国語・インドネシア語の5言語で動画+教科書PDF+確認テスト+受講証明書まで一体提供しています。「外国人就労環境整備助成コース」の措置ホ(社内マニュアル・標識類等の多言語化)について、多言語の動画・教材という形で素材を整えています。

2. 受講ログ・修了試験結果の出力

労働局や自治体への申請には受講者氏名・受講日時・受講時間・受講内容を示す書類が必要となるケースが多くあります。Labonaは受講ログをLMSで自動記録し、受講証明書PDFを発行する機能を備えており、申請書類の証跡として活用いただけます。

3. 多言語化に関するカスタム対応

「Labonaの既存5言語コンテンツに加えて、当社固有の安全マニュアルも5言語化したい」というご相談には、カスタム翻訳・動画化サービスとして対応します。顧客企業の既存日本語マニュアルを新規に多言語化する形は、外国人就労環境整備助成コースの「新たに多言語化するもの」要件との適合性が比較的明確です。

4. 制度資料の最新版を整理して提供

各制度の公式パンフレットやFAQの最新版(令和8年4月改正版など)を整理した「助成金活用 参考資料パッケージ」を、ご導入企業の人事・総務担当者向けに無償提供します。

5. 顧客企業の労働局相談時の問い合わせサポート

事業主が労働局に「Labona導入が措置ホに該当しますか」と相談する際に必要となるLabonaのサービス仕様書・5言語サンプル教材を提供します。

私たちがしないこと

明確に線引きしておきます。次のことはLabonaでは行いません。

  • 申請書類の作成・代行(社会保険労務士法に基づく社労士の独占業務のため)
  • 助成金支給の保証(最終判定は労働局・自治体の審査)
  • 「Labona購入で必ず○○円支給」といった断定的な訴求

申請でやってはいけないこと(5つ)

このセクションの要点:助成金は要件違反が1つでもあれば不支給確定。特に「順序」「重複」「タイミング」の3点を厳守。

  1. 計画書の提出前にLabonaを発注・購入する:計画認定前の支払いがあった時点で対象外。要件違反として全額不支給になります。
  2. 同一の経費を複数制度に重複申請する:例えば建設労働者技能実習コースと外国人就労環境整備助成コースの両方に同じLabona受講料を計上することは不可。
  3. 計画期間を過ぎてから支払いを行う:計画期間内に発注から支払い完了までを終える必要があります。
  4. 虚偽の書類や水増し見積を提出する:不正受給は全額返還+加算金+延滞金+事業主名公表+場合により刑事告発の対象です。
  5. 賃金台帳・雇用保険関連書類の未整備のまま申請する:令和8年4月改正以降、添付書類が一部簡素化された制度もありますが、根拠資料は審査の過程で求められるため、社内整備は必須です。

よくある質問

Q1. Labonaを購入したら、すぐ申請できますか?

いいえ。先に計画書を労働局や自治体に提出して認定を受け、その後に発注・支払いするのが原則の順序です。Labona購入後に「申請したい」と相談しても、ほぼ確実に対象外と判定されます。

Q2. 「最大80万円」とは、Labonaを買えば必ずもらえる金額ですか?

いいえ。外国人就労環境整備助成コースの最大支給額は4措置を実施した場合で、1措置あたりは20万円です。Labona導入だけで満額が出るわけではありません。また、離職率15%以下などの後続要件もあります。

Q3. 自治体補助金と国の助成金は併用できますか?

同じ経費に対する重複申請はできませんが、対象経費を分けて申請する設計なら併用可能なケースもあります。ただし、自治体補助金の要綱で「他の補助金を受けていないこと」と明示している制度もあるため、個別確認が必要です。

Q4. eラーニング受講だけで助成金は出ますか?

制度によります。経費助成(受講料の補助)はeラーニングでも対象になる場合が多いですが、賃金助成は通学制で1日3時間以上の受講が要件となるため、オンライン単独では対象外となる可能性が高くなります。

Q5. 助成金がもらえるまでにどれくらいかかりますか?

制度によりますが、計画書提出から振込まで通常6か月〜1年半です。Labona導入のキャッシュは一度事業主が支払う必要があり、その後の補填として戻ってくる構造です。

参考資料(一次情報)

本記事で言及している制度の公式情報は、以下の厚生労働省・経済産業省・自治体の公式ページで確認できます。最新の改正情報・申請様式・Q&Aは必ず公式ページでご確認ください。


ご注意:本記事の情報は2026年5月時点の公開情報をもとに整理しています。各制度の要件・支給額・公募期間は変更される可能性があります。実際の申請・対象判定にあたっては、必ず管轄労働局・自治体・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。Labonaは本記事に基づく助成金の支給を保証するものではありません。

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